2012年5月2日水曜日

大江健三郎「われらの時代」

先日、ちょっと時間があり手元に読む本を持ち合わせていなかったので阿佐ヶ谷のブックオフに寄り購入したのが大江健三郎の「われらの時代」です。

暫く前から大江健三郎を読もうと思っていたのですが、結構難解な作品が多く、読む速度も上がらないので図書館の貸し出し期間で読みきれることは無く、購入する機会をうかがっていました。文庫本ですが100円で購入。

 大江健三郎を読んだか読んでいないかで読書人生はわりと大きく変わるのではないかなと思います。それほどまでに作品に力があります。

読んだことがあるのは「飼育」、「燃え上がる緑の木」、「静かな生活」ですが、読書途中であきらめたのが「宙返り」、「チェンジリング」、「万延元年のフットボール」と多数あります。このあたりも大江健三郎独特の世界観のあらわれかと思うのですが、簡単な話、大江健三郎の本はとっつきにくいのです。

しかし 「燃え上がる緑の木」はなかなかエキサイティングで(普段はあまり思わない)信仰とは?魂の救済とは?ということを深く考えさせられたうっすらとした記憶があります。ギー兄さんというひびきも斬新でした。

さすがにノーベル文学賞受賞しているだけあって読んで損はありません。いやはや、母国語として大江健三郎の本を読めることは幸せかもしれませが、1960~80年代の日本が時代背景としてあるのでこのあたりの知識があると(学生運動、安保、高度経済成長)なお理解が深まるかもしれません。

今読んでいるのは「われらの時代」なのですが、冒頭部分が結構エロいのが良い?です。

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